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出版体験談
伝えたい想いがあれば原稿は書けます。
まったくゼロからスタートした個性豊かな著者たちのリアルな出版体験談。
書くこと、本を出すことのヒントにしてください。

2010/07/16 本社ライブラリー
鈴木弘美さん
『本の数だけのエピソード』

 タリーズコーヒーで8年コーヒーを淹れるバリスタとして働きながら、この本を出版した鈴木弘美さん。「伝える」ということが好きでしたが、もともと文章を書いていたというわけではありませんでした。友人に出すメールを読み直しては「もっとこう書いた方が伝わるかな」と、書き直すことが好きだというぐらいのものでした。
 そんな鈴木さんがタリーズで働き始めた頃は、毎日覚えることが多くていっぱいいっぱいでした。しかし、「たいへんだけどこの仕事が好き。日々仕事をがんばって、もっと素敵なバリスタになりたい」と思うようになります。こうして働いているうちに、多くの人と出会わせてくれ、さまざまなことを学ばせてくれたタリーズへの感謝の気持ちがわいてきます。そうして、それを、自分だけのもので終わらせたくないと思うようになっていきました。
 そんななか、上司に「弘美さんでなければ経験できなかったエピソードを手記にしてみませんか」と声をかけられます。
 書き始めた手記は大半が社内向けの内容で、どのように発表するか明確な目的があって書いたものではありませんでした。
 それでも、読んでくれた職場の仲間や友達からは「すごく良かったよ。本にしてもっとたくさんの人に読んでもらえるといいのに」と言ってもらえました。
 最初は「私が本? まさかー」という気持ちでしたが、心のどこかで「そうか、本にしてみたい。たくさんの人に読んでもらいたい」とも思うようになります。
 思ったことはできるだけ実行していきたい主義の鈴木さんは、たまたま文芸社のHPで出版説明会のことを知ります。それは、鈴木さんの休みの日とぴったり一緒でした。最初は「話を聞かせてもらおうかな」くらいの気持ちで足を運んだ鈴木さんでしたが、説明会の後の個別相談で話しているうちに、自分が心のどこかで「本を書きたい! 出版したい! たくさんの人に読んでもらいたい」と叫んでいたことに気づかされます。 
 この時まだ会社に出版の許可をもらっていなかったこともあり、いろいろ相談して出版準備にかかることにします。
 アドバイザーと共に執筆する契約を選んだ鈴木さんが、執筆で苦心したところは、社内でしか通用しない言葉や理論、そしてエピソードなどを一般読者が読んでも理解でき、喜んでもらえるように修正することでした。理想は、タリーズ内のエピソードを、読者それぞれの職場や家庭に置き換えて考えてもらえるようにすることです。アドバイザーや編集者は、あくまでも方向性を見守るという形で、付き添うことに留まります。その結果として、まさに自分自身で書いた世界にひとつしかない本が完成するのです。
 鈴木さんが体験した出版という経験は、たくさんのごほうびを連れてきます。ふだんなかなか会うことのできない友達や仲間がたいせつな時間を割いて集まってくれたり、お客様から「感動しましたよ」という言葉を直接いただいたりしました。
「体験した者でしか味わえないエピソードが本の数だけあると思っています。みなさんのなかからも、書きたいと読みたいが紙を通じて社会に飛び立つ素敵なエピソードが生まれましたら、ぜひ聞かせていただきたいと思います」



この一杯に心を込めて
著者:鈴木弘美
定価: 1,050円 (本体 1,000円)
ISBN 978-4-286-08740-5

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