もう一輪の花
茶道家として生きてきた半生を振り返りつつ
失ってはならない「和の心」を綴った一冊。
徳川将軍家の茶道指南役を務めた江戸初期の大名茶人・小堀正一(遠州)を流祖とする遠州流茶道。その宗家が、父母の想い出、戦時下での青春、死と隣り合わせの日々を送ったシベリア抑留など、現在までの来し方を振り返り、人生において影響を与えられた一期一会の想いを語る。「茶の道とは五百年の伝統芸術であり、人間形成と世の為になることが義務と考えてもよいだろう」──と語る著者が、茶の心だけでなく、日本人としての心の在り方を熱く語った珠玉の一冊。