キノホルムに翻弄されて
実例をもとに書かれた、薬に対する盲信に警鐘を鳴らし
各人の意識改革を促す啓蒙小説。
外交官を夢見る一彦が、スモンを発症したのは高校生の時だった。足がしびれ、歩けなくなった。病状は一進一退を繰り返して安定せず、外交官になる夢は消えた。その頃、スモンの発症は「整腸剤キノホルム」が原因であるという発表がなされ、一彦は愕然とする。まさか「薬」が害をなすとは──。実例をもとに書かれた、薬に対する盲信に警鐘を鳴らし、各人の意識改革を促す啓蒙小説。