そして地下都市へ
ポスト・アポカリプスの荒廃した世界を舞台に
壮絶なサバイバル劇が展開するSF小説。
ジェイは注意深く原っぱへ足を踏み出して、顔に太陽の熱を浴びた。後についてきたクールが、「日光って気持ちがいいね」と太陽に顔を向けて感激したように言った。流れる水のリズミカルな音、土地に輪郭を描くようにしてそびえ立つ木々、自然の匂い、二人の上に広がる青い空、この素晴らしい平和な景色からは、二人が地下に潜ってほどなく世界が破壊されたことを想像するのは難しい。