白い魔球
当時としては稀有な進学への道。
それが次々と開かれていった女性の青春回顧録。
岡山県西部の田舎に生まれ、両親はもとより、近隣の人々に可愛がられて育った著者。学業優秀で、担任が進学を勧め、住み込みで仕事をしながら勉強できる環境を探してくれた。その家族にもなじみ、家族同然のつき合いとなる。府立女子専門学校に合格し、京都で学生生活を満喫していたが、ある日、手にしたのは驚きの訃報だった──向上心あふれる大正生まれの女性の青春回顧録。