千載の軛
お雇い外国人医師、アルブレヒト・フォン・ローレツ
軛を抱え、悩みながらも、異国の地の医学に貢献した、
オーストリア人医師の物語。
明治初期、わが国の医療がまたたく間に漢方医学から西洋医学に変容し、発展していく、その大きな原動力となった、アルブレヒト・フォン・ローレツ。ウィーンで生まれ、明治7年、日本政府の招聘により来日。愛知公立病院、金沢医学校、山形県公立病院済生館などで教鞭に立ち、後藤新平などの著名な学者を輩出し、ドイツ医学の普及に携わった彼の人生を丁寧に辿った小説。