千年の戀
源氏物語詠みと添えられた詞書が溶け合い、
再創造した源氏の世界感を味わえる短歌集。
新古今の世界を現代短歌に蘇らせた歌人・塚本邦雄の系譜を継いだ著者による短歌集。第一部「短歌で綴る源氏物語五十四帖」では、源氏の出演者たちと息遣いを共にし、その運命や生き方に人生観を重ね、自身の生き方を見つめ直しているような一体感を生み出した。第二部「言問ひ」では、歌誌『玲瓏』に掲載された作品群を掲載。著者の美世界の広がりを存分に表現した。塚本靑史氏推薦。