私の歩んできた道と日本社会
和と個のせめぎあいの中で生きてきた一人の男の物語
元商社マンが自らの人生航路を、
その中で醸成されてきた文化論を交えて語った自分史。
昭和29年、大手銀行の採用試験を受け不合格となった“私”は「口紅を作っている会社か」くらいの認識で丸紅に入る。調査部から木材部へ移り、当時のソ連やフィリピンの現実に触れる。その後のマニラ駐在やNYへの赴任という海外を中心とした長い会社員生活が日本社会を分析する基礎となり、文化論へと結実していった──。文化論を交えつつ、自らの人生航路を語った自分史。