句集 ゴールデン・ドロップ V
黄金色に句が輝く─ことばのしずくが作った波の輪へ、
三粒目のしずくもこぼれおちました。
「コロナ禍の マスクを捨てて 深呼吸」「早春の 光の中を 鳥あそぶ」「乗りかえて 旅するカバン 夏やつれ」「ひんやりと 畳の部屋で 書をはじむ」──ティーカップに注ぐ紅茶の一滴(Golden drop)のように、ことばのしずくがつくった波の輪へ、三粒目のしずくもこぼれおちました。そのしずくをていねいに集めたら、すてきな句集ができあがりました。