即身仏の刑に処す
極悪非道の犯罪者を即身仏に仕立てる兄弟と
それを追う刑事の息詰まる攻防を描く小説。
即身仏とは、人々の救済を目的にした究極の自己犠牲を体現したもの。通常自ら発心するものだが、それをその精神の対極にある犯罪者に施すという方法で独自に罰を科す“私立 正義の味方”と名乗る犯人達。次々に犯罪者を狙う兄弟と、それを追う刑事との丁々発止の息詰まる攻防を描く小説。犯人達の真の最大の目的が明らかにされた暁に起こる、逆説的救済ともいえることとは?