小春日和
実母、育ての母、娘──三人の母子愛を
描く表題作等、3編を収録した秀作短編集。
育ての母親(ママ)と生みの母親(母)、共に75歳。実の父が亡くなった後、3人兄弟の中でただ一人、14歳で養子に出された私は、ある日初めて二人の母親と一緒に食事に出かけた。和やかな雰囲気ながらも、それぞれの思惑と言葉の駆け引きが繰り広げられ、やがて母と私の心の過去が炙り出されていく……。父の事故死に責任を感じている私、夫が命がけで救った娘を一家心中によって殺そうとした母の罪悪感。ママと母──同世代でありながらまったく異なる二人の女性の人生を絡ませ、人間心理に対する深い洞察をペーソスあふれる筆致で描いた表題作(やまなし文学賞佳作作品)他、2編を収録した秀作短編集。








