甦る夢(上)
高度成長期を背景に政治家への夢に向かって
生きた男の「転落と再生」を描いた小説。
「政治とは、政を治めると言って、生活に欠かすことのできないものなんだぞ」──村会議員選挙に出馬し落選した体験をもつ父から、政治の話をしょっちゅう聞かされながら育った稔。彼の心中には、いつしか政治家への夢が芽生えていた──。エネルギッシュな高度成長期を背景に、初心を忘れることなく、父親の果たせなかった夢に向かってがむしゃらに生きていく男の人生を描いた小説。