トクリュウ
匿名の海に飲み込まれた者たち
何もかも、家族のためのはずだった。
現代ニッポンの闇を鮮烈に描くクライムノベル。
身に覚えのないパワハラ告発で職を失った雨宮遼一は、偶然大学時代の先輩の綿貫と再会。そこで綿貫が立ち上げる新規事業に誘われる。遼一は家族を守りたい一心から綿貫の誘いに乗るが、それは実態のない投資詐欺だった。警察の強制捜査が入ると、遼一は綿貫に言われるままフィリピンへ。そこには、特殊詐欺の拠点があった──。急降下で奈落の底へと堕ちていく男を描いた小説。







