神々が宿る「魔の山」トムラウシ
夏山で未曾有の惨事はなぜ起きたのか。
安易な登山ブームに警鐘を鳴らすフィクション。
「今回のようなハードな縦走に、ガイド三人のうち経験者が一人とはあまりにも無謀ではないか。経験があれば、ここまで窮地に追い込まれることはなかったであろうし、ルートだけでも熟知していれば、遮る物がない稜線歩きの危険を避けられたかもしれない。経験者が二人以上いれば、不測の事態を避けられたのではないか」自然への畏敬を忘れた安易な登山ブームに警鐘を鳴らすフィクション。