【文庫】冬の翼
急死した母の遺書から自分と母を捨てた父はバスク人と知る。
宿命を知った彼の行動は?
「きみのお父さんはバスクへ行ったんだ。バスクへね」17歳の少年・未来は、母の葬儀の日、おじさんから、そう告げられた。そして、バスク人がイスラム教徒に対するキリスト教徒スペイン人の祖国回復戦争を戦ったことを知った。未来は、母が自分を抱きしめながら、「バスクの子」だからと呟いている意味を悟った。天涯孤独となった未来は、父の行動の謎を探るべく、単身パリへ旅立った!