白木蓮
過去から現在へと時を渡りながら人生を綴る
島田市を舞台にした五作の短編小説を収載。
島田は木と大井川と、川っ風の町である──静岡県島田市を舞台に、実際の経験から普遍的な意味を掘りさげ、想像力の翼を広げ、主人公たちの目を通して表現することで人生のさまざまな機微を浮かび上がらせる。障害をもつ姉の旅立ちを見送る家族の姿を妹の繊細な視点で描く表題作ほか、『いぼ取り地蔵』『金木犀』『きくとはす』『ことのは 踊れ』を収載した味わい深い文学作品。