メルシー・僕
─ぼくの見た世界─
故郷仙台と東京を行ったり来たりしながら、
寄り道だらけの自分探しをする青年の物語。
今までずっと、僕って何か考えていた。そんななか、ふと考えるのをやめた時、ラジオの語学番組でフランス人の話す「メルシーボクー」が聞こえてきた。これだ。野球が筋書のないドラマだとすれば、この「メルシー・僕」も同様である。今までの状態で言うと負けではあるが、試合が終わったわけではないので、なんとも言えない。これから逆転する可能性だってあるのだから。