贈答歌集 病室のままこと
命が燃え尽きるまでの81日間、
大学ノートに夫婦が交わした429首のラヴ・レター。
平成28年、夫は75歳の生涯を閉じました。老人になることなく、かっこ良いままに逝きました。本書は夫が赤白血病という難病を発症して、大学病院に入院してからの81日間の記録歌です。当初は夫の記録を残すために書いたように思いますが、今読み返すとそれは残された私のための歌でした。歌と言うにはあまりにも拙いものですが、五七五七七の形を借りてその時々の思いが残りました。