X年タイマー
繰り返される日々の瞬間を、鋭敏な眼差しで切り取り、
細やかな情緒を掬い編んだ詩集。
平凡な毎日、瞬間を切り取るこの詩は、別世界の思想を浮かび上がらせるようで、現実の歪みや綻びを示唆する。ふとした日常の機微を丁寧な言葉で掬い上げた詩集。「私の人生はX年タイマー/繰り返し/何かが始まるとカウントダウンが始まる/それは容赦がない/逆らおうとしても物ともせず/自我を差し出しても、感情を殺しても/ただただ数字は減っていくだけ」(「すきま風の音」より)