周防の地侍と埋められた渡来品
昭和13年、500年を経て、
山口県で掘り出された大甕が呼び起こす、歴史の記憶。
太平洋戦争を前にした昭和13年、山口県山間の村で大甕が掘り出された。中には、明時代の陶磁器、漆器、金工品など渡来品が納められていたという。時は戦国時代──農民、商人、武士、僧家など多くの人にとって激動の時代に、何があったのか? 1520年代末からの30年間にわたる群像劇。防府・長門領を舞台に、500年を経て、大甕が呼び起こす歴史の記憶。