ど根性貧乏!
“紀南のはっさい”の破天荒な80年
和歌山の捕鯨の町で一番の貧困家庭に育った女番長が、
貧乏生活の有様をユーモラスに描く。
【少女時代を送ったのは戦後間もない頃だ。日本人のほとんどが貧乏な時代だったじゃないかと思う人がいるかもしれない。そんな中にあっても、私の家は目に見えて他の家より貧乏だったことだけは間違いない。少なくとも、私が住んでいた町の中では、わが家は一番の貧乏だった】(「はじめに」より)。和歌山の捕鯨の町で一番の貧困家庭に育った女番長が、貧乏生活の有様をユーモラスに描く。