京ものがたり
雪舞いの日
また来よう。やっぱり京都なのだから──
京都歩きの魅力を伝える25編の紀行エッセイ。
桜の頃の石塀小路、新緑の合間に藤の花の眠たげな色が美しい春の北山路、貴船神社の夏越大祓式、祇園祭が終わった翌朝の若者、大文字送り火を見ながら母を思い出す、晩秋の鞍馬路、嵯峨野の雪景色、愛宕神社の千日詣りほか、京都歩きの魅力を伝えるショート25編。著者が関西在住当時、『月刊京都』誌上に掲載された作品に未発表作を加えてまとめた。色彩豊かで、京都愛に満ちている。