家族の物語
〜22の涙と優しさと〜
憎いのも、愛おしいのも、家族だからこそ──。
22編の、厄介で愛しい家族の物語。
父と愛人との間に生まれた異母姉と同じ名前をつけられ、長じては父の借金を背負わされた私は、名前を捨てる決心をした──『名前』「僕の祖母はケチだ。でも、可愛い、優しいケチなひとだ」大好きな水色の服を着なくなったのは50年前の出来事が原因だった。僕は幸せな思い出を上書き保存してもらうことにした──『水色のカーディガン』他、全22編の家族の物語。