逃げる男 面倒くさい女

山口万喜子 (やまぐちまきこ)

家事と介護に疲れた女の内面をえぐる、
率直で痛切な自伝的物語が静かに希望を育てる。

長年の同居、義両親との折り合い、二人の娘の育児、家事を一手に担ってきた主人公が、階段の黄色いゴミ袋に象徴される日常の軋轢を起点に語る物語。蓄積された疲労や諦めがやがてうつや事故というかたちで噴出する様を率直に描き、夫の些細な変化や月一の懐石教室、短歌に託した表現が少しずつ再生の兆しを見せる。重さを抱えた日々の細部を丁寧にすくい取り、読む者の胸にじんわり届く。

定価:990円 (本体 900円)

判型:四六上

ページ数:68

発刊日:2025/12/15

ISBN:978-4-286-27229-0

ジャンル:小説・エッセイ > エッセイ > 日常

著者プロフィール

1953年、北海道生まれ
私立大学文学部国文学科卒業
札幌市立中学校(教諭)勤務
趣味はマンドリンを弾くこと、茶道、パッチワーク

※この情報は、2025年12月時点のものです。

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