お前、おもろい芸をする
出雲の神と僕の八十八日
事故で即死のはずが? 奇跡的に生き
返った僕の88日間を描く長編小説。
惰性で生きている主人公・加藤真一。愚図でのろまで無能で女にもてず、金もなければ運もなにもない。ある朝の通勤途中、彼は交通事故で即死してしまった。いや、そのはずだった。ところが気づいてみれば、命ある体で町を歩いている。そして、突然、奇妙な声が聞こえてきた。「今朝、お前は死んだんじゃ。今より88日の間、お前の体を借りる」。それは、誰の仕業か、どんな思惑が……? 人間の心の奥底を軽妙な語り口で描く長編ロマン。