ジジババンドとさぬきわらし
またあの子の声が……。
「俺らを呼ぶ、神様のイタズラやと思うで」「イタズラ?……」。
田中波瑠、54歳。ある日波瑠は、大学時代のフォークソング部仲間の四宮と25年ぶりに偶然出会い、四宮が今でも活動しているフォーク村に参加を決めた。ところが、四国での「ふるさと音楽祭」に出場する事に。波瑠達は故郷の讃岐へと出かけた。波瑠はそこで、男の子から声をかけられる。それは、懐かしい声だった……。屈曲を経て深まる人生の哀歓を巧みに描く、ライトノベル。