五色の辻
銀行の「再建のエース」が京都の呉服問屋に出向。
奮闘するも……ドラマチックな経済小説。
呉服問屋に出向になった「再建のエース」山村。銀行マンらしからぬ風体の大男だ。再建計画を立て、一年で銀行に戻り、支店長のキャリアを積むつもりだった。ところが、京都の文化とそれを守ろうとする人々に触れ、価値観が揺さぶられる。企業再建の緊迫感の中に、祇園祭や時代祭、五山の送り火、名所、料亭……と京都の四季の美が描かれ、美貌のヒロイン直子の存在が華やかさを加える。