翠の青春
神楽坂思い出ホロホロ
昭和の高度成長期、
園芸学部の学生から社会人となった翠の約10年の日々を描く。
昭和34年。前年に音大受験に失敗した翠は、女子学生の少ない国立大の園芸学部に進学した。名物教授が神楽坂の老舗喫茶店に誘ってくれたのは、就職のための身元調査だった──。大学3年次の半ばから約10年過ごした、神楽坂の趣ある一軒家の下宿生活を中心に、家族、恩師、家主、隣人、同僚らとの思い出や交流、日常の出来事を描いた青春物語。