江差花街風土記
─北前船文化の残影─
北国江差から花街の芸能文化が生まれ、江差追分へと発展する。
その誕生の背景を追う。
江差は、今は寂れた港町に過ぎないが、江戸時代には北前船交易で日本海一の港として繁栄した町である。賑やかな港町には花街が栄える。最盛期には何十軒もの茶屋、浜小屋があった。ここから花街の芸能文化が生まれ、江差追分へと発展していく。北国の風土と人々の生き様が歌い込まれたがゆえに、この唄は人々を引き付けてやまない。暮らしに根付いて受け継がれた花街文化の背景を追う。