モラトリアム記
元高校長による、
1969年からの数年間の学生たちの彷徨と旅立ちを描いた小説。
1969年、学生たちが入学した大学は紛争の只中で、授業のないヤマモトは友人らと居酒屋「おとめ」に入り浸り、遊び、バイトに明け暮れる。授業が始まるが、物書き志望で文学科に進んだヤマモトは、そのための授業がないと知り、大学から遠ざかる。しかし一方、友人らは卒業し就職していく。将来のことを考え始めたヤマモトを「おとめ」の女将は励まし、やがて、ヤマモトは…。