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それぞれの出版体験

心象風景の広がりと想像力をさらにふくらませたい

荻田 厚子さん

「百聞は一見にしかず。いろいろな物事を、この目で見て知っていきたい」。こんなアクティブでポジティブな信条を掲げる荻田さんから、ご自身の出版体験についてコメントをお寄せいただきました。

私が詩をつくる上で心がけていることがあります。まず「物事の表現」です。具体的にいうと、物事の「様子」を伝える方法。外側から知覚できる「色・形・大きさ・広さ・音・数・手触り・味覚……」といった五感の情報を、できるだけ分かりやすく詳しく表そうと心がけています。

ところが、自分自身の心の中身をのぞいてみると、心のゆれ動き、感動、喜怒哀楽など、それぞれの感情は心象風景につながっていて、それを表現するのは決してシンプルにはいきません。けれど、そういった複雑な内面を描くにあたっても、より五感を研ぎ澄ましてみれば見えてくるものがあります。そして、日常の何気ない出来事から、あるいは非日常の行動から、それまでにはなかった新鮮な見方や味わいが生まれ出て「おやっ、こんな感覚が自分でも見出せた。こんな発見があって、だれかに伝えたくなった。昨日の自分と違う一面が出た……」と感じられた瞬間、詩もまた生まれてくるのです。

どうやら私にとっては、詩を書くこと自体が、一つの他者とのコミュニケーションであり、自分自身の存在を再認識する機会となっているように感じます。

「表現の自由」の幅が広がってきている今の時代なら、こんな見方もある、こんな感性もある……とさまざまな気づきを得ることができるはずです。自己肯定、自己確立、自己変革、自分にしかない視点を、自他ともに尊重することができるのです。

表現することによって自らの未開拓の精神を掘り起こし、次のステップへ向かおうと意気込み、もっと異なる捉え方があるのではないか、と思いはどんどん前に進んでいきます。それが、生きる活力につながるのです。

「るるる」のリズム感、「充ちる」「満ちる」の充実感、「見知る」の興味関心意欲・向上心を読者と一緒に共感したいと思ったことが、私の著作『詩集 るるる・充ちる・満ちる・見知る』制作の起点となりました。

ありがたいことに、読者からは、自分なりの「るるる・充ちる」を探していこうと思います――との感想をいただくことができました。後書きに書いた「ポジティブ精神」という言葉で表した意識も、身の回りの人達から返ってくるように感じられます。まるで私の本から発せられたエネルギーが、相乗効果で広がっているよう……ありがたいことと思います。

この詩集を手に取られた方にとって、心に残る一冊になってくれたら、幸せです。

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