プロローグ ショコラ
失恋の翌朝の家族との時間。母の背を見て育つ少年。
日常の感情を繊細に描く短編小説。
失恋した留衣は、翌朝、母と弟とともにお茶をする。控えめながら芯のある母の強さ。無邪気な弟の、そっと寄り添う優しさ。そして友からの手紙。揺れる心は、静かに、少しずつ、癒されていく…。(プロローグ)理容師の母と暮らす少年。少年が見つめてきたのは、黙々と働く母の背中。夢を追いかけた日々、出会いと別れ、そして再会。すべてを経て、彼は「今」を生きている。(ショコラ)