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最古参の新選組隊士
さんなみ一郎
時は幕末──讃岐高松藩浪人の子として生まれた蟻通勘吾は、「武士の矜持を守れ」という父の教えに従うべく京へ向かうが浮浪者同然となってしまい、小料理屋を営む後家のツネに拾われ男女の仲に。うどん打ちの腕が幸いして平穏な生活を手に入れたが、「新選組」の前身「壬生浪士組」が隊員を募集していることを知り、「武士としての職にありつける」と入隊を決意するのだが……。
ISBN:978-4-286-26222-2
定価:1,320円 (本体 1,200円)
発刊日:2025/02/15
安政七年三月三日 江戸出開帳
山河邑
家康の遺言「死後一年経ったら、己の御霊を日光に祀れ」の真意とは? 大正院の永信は、火災で焼失した寺院復興のために、大老・井伊直弼の勧めにより、神輿と本尊の江戸出開帳をすることに。井伊大老の勧めには別の目的があるような気がしていた永信は、江戸への途次、立ち寄った家康所縁の神社と寺で話を聞いていくうちに家康と大正院の関係に確信を深める。その頃、江戸では…。
ISBN:978-4-286-26202-4
定価:550円 (本体 500円)
発刊日:2025/02/15
義経北へ
本間蒼明
その軍才と奔放な性格が兄・頼朝に疎まれ、邪魔者扱いされた源義経。危険を察知し京を脱出した彼は、北を目指し藤原秀衡を頼って奥州へ。しかし、鎌倉による追撃は厳しく、平泉は安住の地にはならなかった。どんな災難が襲おうとも、その愛ゆえに決して彼を見捨てなかった二人の女性、郷御前(正室)と静御前(愛妾)をも巻き込み、その運命は思わぬ方向へと転がってゆく──。
ISBN:978-4-286-25794-5
定価:1,540円 (本体 1,400円)
発刊日:2025/02/15
電子版あり
隧道はるかに
小栗一男
太平洋戦争末期、大人達が軍に召集されたことで発生した人員不足のため、急遽蒸気機関車の機関助手見習いとなった汀真帆。しかし戦況が悪化するなか、米軍の爆撃機による空爆も激しさを増していく。そして遂に、真帆の乗務する蒸気機関車にも二機のグラマンが襲い掛かる。進藤機関士は鉄橋の先にある隧道(トンネル)に逃げ込もうとスピードを上げるが……。戦時下の悲劇を描いた物語。
ISBN:978-4-286-26127-0
定価:990円 (本体 900円)
発刊日:2024/12/15
電子版あり
海禁の島
五十嵐力
16世紀前半、浙江省沖の港は明の民のほか、市場開拓を狙うポルトガル人、ジャワやマラッカの者たちも往来して栄えた。国禁を冒しても利益を上げたい商人たちは、時に略奪者ともなる。賤民の青年、葉子春は密貿易の頭からさまざまな仕事を与えられ、交易の仕事に邁進、日本へも向かう。だが、港の運命とともに翻弄されて……。壮大なスケールで描く歴史小説。
ISBN:978-4-286-25870-6
定価:1,540円 (本体 1,400円)
発刊日:2024/12/15
電子版あり
昇龍の笛
要真
山歩きの途中、偶然にも帝の命を救い、右近衛の少将に取り立てられた凛々しき青年・正時。正時の部下となった右近衛将監・高明は、都を騒がす謎の女性・陽炎と出会ったことをきっかけに、正時の意外な正体と、この若き少将の秘めたる大望を知る。十三年前に右大臣家で起きた凄惨な事件の真相が今、明らかとなる! 筆者の「心の中の平安京」を舞台に繰り広げられる、きらびやかな物語。
ISBN:978-4-286-25783-9
定価:880円 (本体 800円)
発刊日:2024/12/15
台湾「霧社」の十字架像と隠れ念佛 愛宕山千日詣りの邂逅
内藤史朗
台湾の山地に住む原住民はかつては首狩りで恐れられた人たちであった。日本統治の下、彼らの中の有力者の娘と日本人巡査を結婚させるなどの懐柔策がとられたが、1930年、彼らの不満が爆発し、多数の日本人が襲われ殺された(霧社事件)。本書は霧社事件以前、そして戦後の関係者にも取材し、台湾社会と日本人を丁寧に描く。もう一編は愛宕山での垣間見から回想する世界を描く。
ISBN:978-4-286-25343-5
定価:770円 (本体 700円)
発刊日:2024/12/15
電子版あり
【文庫】一遍踊って死んでみな
白蔵盈太
娯楽がない鎌倉時代、人々に刺激を与えたのは踊り念仏だった。家族も財産もすべてを捨てて阿弥陀仏の導きに従う一遍は、念仏を唱えて日本全国を行脚する。一遍とともに僧達が床板を叩く足音のリズム、次第に加速する念仏、上昇する心拍数を表すかのような鉦の音。時衆が繰り広げる激しいパフォーマンスは、見る者の心を鷲掴みにする。念仏はロックだ! 破天荒かつ繊細な捨聖、一遍の物語。
ISBN:978-4-286-25408-1
定価:792円 (本体 720円)
発刊日:2024/12/15
電子版あり
百地丹波の標的
岬涼
時に賢く時に泥臭く、運命に抗い、一時代を駆け抜けた忍者達の盛衰記。クールジャパンの強力なコンテンツとして老若男女から注目を浴びる忍者たちの日常生活や恋愛、親子の情などを描いた本作品は、従来の“忍者もの”とは違った魅力が感取される。生き残りを賭けながらも、歴史の影に埋もれ、語られることのなかった忍びの者たちの慟哭と希望。その魂に向けての鎮魂歌。
ISBN:978-4-286-25831-7
定価:1,540円 (本体 1,400円)
発刊日:2024/11/15
電子版あり
遠野大観音物語
櫻井一郎
戦後の日本が疲弊していた頃、一人の住職が戦没者慰霊と日本の復興と世界平和を祈願して、観音像を建立したいと考えた。しかし、巨木探しから難航する。ついに住職は、自身の手で17メートルの高さの大観音像を彫ることを決意。そして近隣の人々が総出で苦労の末に運搬し、奉納することができた。岩手県遠野市に実在する福徳十一面観自在菩薩の建立物語を民間の歴史家が綴った。
ISBN:978-4-286-25795-2
定価:1,210円 (本体 1,100円)
発刊日:2024/11/15